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2005年 5月 16日リリース
江崎グリコが低用量投与での
「酵素処理ヘスペリジンの冷え症改善効果」について
第59回 日本栄養・食糧学会で発表

 

 江崎グリコ中央研究所は、柑橘類に多いヘスペリジンに糖を付加して水溶性を高めたヘスペリジン配糖体(酵素処理ヘスペリジン)を比較的低用量の1日250mgで7日間継続して摂取することにより、冷え症改善効果が24時間持続することを2005年5月12日から15日にかけて開かれた第59回日本栄養・食糧学会で発表しました。
 江崎グリコでは、昨年度(2004年)の同学会で、冷え症女性において酵素処理ヘスペリジンを3.6g単回摂取することにより冷え症が改善されることを発表しました。
 その後、単回摂取で摂取量を250mgまで減らしても効果があることを確認しましたが、摂取して24時間以内には効果が弱くなってしまうことも明らかになりました。そこで1日250mgを7日間継続摂取する試験を検討した結果、摂取後24時間経過した後も冷え症改善効果が持続していることを確認できたことから、この度の発表に至りました。
 冷え症は近年、女性を中心に増加傾向にあると言われていますが、西洋医学的な疾病ではないために十分な研究、治療がされていません。
 酵素処理ヘスペリジンが冷え症で悩んでおられる方のQOL(クオリティー オブ ライフ)の向上に寄与することが期待されます。

<学会発表者>
吉谷 佳代(よしたに かよ)江崎グリコ株式会社 中央研究所
<学会発表要旨>
酵素処理ヘスペリジンの継続的摂取が女性の冷え症に与える影響
○ 吉谷 佳代 , 南 利子 , 鏡 義昭 , 米谷 俊
【目的】
我々は、これまで冷え症の女性に対し酵素処理ヘスペリジンの単回摂取が末梢の血液循環を改善し、冷え症を改善させる効果が期待されることを報告してきた※1。そこで本研究では、低用量の酵素処理ヘスペリジンの継続的摂取が女性の冷え症に与える影響を検討した。
【方法】
冷え症診断基準※2に基づいて冷え症であると診断された健常者女性11名(平均年齢29.6±3.9歳)を対象とした。試験は、プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験にて、被験者の月経終了後と翌月の月経終了後にそれぞれ酵素処理ヘスペリジン(250mg/日)含有カプセルまたは粉糖含有カプセル(プラセボ)を7日間連続して摂取し、摂取開始前日と7日目摂取より24時間後に冷却試験を実施した。冷却試験は、食後2時間以上あけて試験室に入室、30分間安静の後、左手に15℃1分間の冷却負荷をかけた。その後、左手指先の体表面温度、血流量、血管幅、血圧、脈拍を5分毎に30分間測定し、(1)各サンプルの摂取前と7日摂取終了後、(2)7日摂取終了後のプラセボと酵素処理ヘスペリジンを比較検討した。
【結果】
プラセボ摂取時の冷却試験において、摂取開始前に比べ7日摂取より24時間後の体表面温度、血流量、血管幅の値に変化はなく冷え症の改善は認められなかった。一方で酵素処理ヘスペリジン摂取時の冷却試験においては、体表面温度、血流量、血管幅の冷却負荷後の改善が認められ、特に体表面温度、血流量では、有意な上昇が確認された。
【結論】
250mg/日の酵素処理ヘスペリジンの継続的摂取により、冷却負荷後の末梢部の体表面温度回復、血流量、血管幅の改善が確認出来た。低用量の酵素処理ヘスペリジンを継続的に摂取することで、冷え症を緩和させることが期待される。
※1 吉谷ら;第58回日本栄養・食糧学会講演要旨集. 3F-14p, p284(2004)
※2 寺澤捷年:生薬学雑誌, 41(2), 85-96,(1987)
<結果捕捉>
今後の検討事項としては、酵素処理ヘスペリジンによる冷え症改善効果の作用機序の解明に取り組む予定。

<Q&A形式 補足説明>
【試験プロトコールについて】
Q.摂取期間はなぜ7日間なのか?
継続摂取試験を実施するにあたり、予備試験的に冷え症女性に摂取したもらったところ、早い方で摂取3日目ぐらいから効果が持続すると言う声がありました。個人差もありますので、被験者の時間的拘束も考慮して7日間を設定しました。しかし、さらに長期間摂取すれば今回の結果以上に冷え症が改善されることは十分考えられると思います。
Q.摂取量はなぜ250mgなのか?
当初、継続摂取試験を500mg/日で摂取することを考えました。これは、アメリカODA(Optimum daily allowance)で設定されたビタミンPの摂取量が500mgであったからです。500mg摂取試験では顕著な効果が確認出来たため、さらに摂取量を減らして検討し、その結果250mgという量を決定しました。
【測定結果について】
Q.単回摂取で効果はないのか?
250mg単回摂取30分後に冷却試験を実施したところ、プラセボ摂取時に比べて有意な改善を示しました。よって単回摂取した場合でも効果はあると考えます。しかし、その効果は数時間経てば弱くなってきますが、継続摂取した場合には効果が持続するため、冷え症を改善するには単回摂取よりは継続的に摂取することが必要だと思われます。
Q.血流、血管幅も摂取前と後で差はあったのか?
血流、血管幅も、摂取前後で改善しておりました。
Q.なぜ血圧に変動はなかったのか?
昨年ご報告した3.6g単回摂取試験の際には、比較的多量を摂取しましたので強い血管拡張反応が見られ一時的に血圧が若干低下しましたが、本試験のような低用量での効果は血液循環が改善されるものの、そこまで強い血管拡張反応ではないため、血圧に影響が出なかったと考えています。冷え症は比較的低血圧の方が多いとも言われていますので、血圧に影響を与えず、血液循環を改善できるのは安全な反応であると考えています。
Q.継続摂取での持続効果はどれくらい続くのか?
本試験では7日目摂取から24時間後での試験で効果がありましたので、24時間は続くと言えます。それ以上時間を空けた試験というのは実施していませんが、持続時間については今後の検討課題として取り組む予定です。
Q.自覚症状などは調査していないのか?
自覚症状のアンケートも実施しました。冷え症が改善されたと自覚する人がプラセボ摂取時では一人もいなかったのに対し、酵素処理ヘスペリジンを摂取した場合は数名の方が改善されたと回答しました。また、被験者の意見としては、「足の冷えを感じず、寝つきが良好になった」とか、「摂取3〜4日で肩、首、背中のコリがやわらいだように感じる」などの意見もあり、効果が実感されていると考えています。
江崎グリコが「酵素処理ヘスペリジンの冷え症改善効果」を
第58回 日本栄養・食糧学会で発表 (2004年5月23日付ニュースリリース)
江崎グリコ、久留米大学、北里大学などの研究グループが
「ヘスペリジン配糖体摂取によるヒトのリウマチ症状改善効果について」を
第124年会 日本薬学会にて発表 (2004年3月31日付ニュースリリース)

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